【正直レビュー】映画『8番出口』感想|なぜ絶賛されているこの作品が、私には”刺さらなかった”のか?(ネタバレあり)

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世間では、絶賛されている映画『8番出口』。
確かに、ゲームに参加しているような「体験」は、新しかった。

でも、どうしても、私の心は、最後まで動かなかった。

この記事は、「面白かった!」という大きな声の裏で、私と同じように、小さな「違和感」を抱えた、あなたのために書きました。
なぜ、私はこの映画を、100%楽しむことができなかったのか。その理由を、ネタバレありで、正直に、語っていきます。


8番出口 川村元気 文庫 E
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挑戦は素晴らしい。しかし…

まず、断っておきたいのは、私は、もともと限定された空間で、登場人物の心理がじわじわと追い詰められていくようなのような、ワンシチュエーション映画が大好きだということです。
だからこそ、この『8番出口』の「無限ループの地下通路から脱出する」という設定には、心の底からワクワクしていました。

そして、観客をイライラさせたり、不快にさせたりする演出も、おそらく監督が意図的に狙ったものなのでしょう。
その、作り手の挑戦と意図を、リスペクトした上で。
それでも、どうしても拭えなかった「違和感」があったのです。

違和感①:ゲームの「静かな恐怖」は、どこへ行った?

  • まず、怖くなかった
    私がこの映画の「設定」から期待していたのは、じっとりとした、日常が少しずつ侵食されていくような、静かな恐怖でした。しかし、実際に映画で描かれていたのは、それとは少し違う、もっと直接的なパニック描写が中心だったように感じます。
  • 主人公の、過剰な感情表現
    二宮和也さん演じる主人公の演技が、時に、不自然なほど大袈裟に感じられました。
    「そこまで、感情的になることかな?」と、彼のパニックや絶望に、最後まで共感しきれない自分がいました。
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