少しだけ、前回のおさらい
前回①では、誕生日に合わせてふと思い立ち、 長野県・蓼科の「親湯温泉」へ出かけたきっかけや、 この宿の文学的な背景、アクセス、そして旅の中で感じた“立ち止まる時間の大切さ”について書きました。
本に囲まれた宿で、ただぼーっと森を眺めながら考えごとをする。 忙しい日々の合間に、そんな風に“自分を取り戻す時間”を持てたことが、 あの旅でいちばん心に残ったことでした。
それでは②、続きます。
山月亭で、ちょっと贅沢なひとり時間
今回泊まったのは「山月亭 ベッドタイプ」。 タイミング的にもお得なプランで見つけてラッキーだったのですが、 (ちなみに、後日もう一度サイトを見たらもっとお得になっていて、次回はもう少し狙ってみようと思いました(笑)
お部屋は広々としていて、窓からは森が見渡せて、 その下には川がさらさらと流れていて—— まさに五感がゆるむような空間でした。
誕生日に一人ってどうなん?という声も聞こえてきそうですが、 むしろだからこそ、広い部屋で2つのベッドを 「部屋着でくつろぐ用」と「夜寝る用」に分けて、 贅沢なひとり時間を満喫してみました(笑)
部屋で過ごすだけで、なんだかすっかりリフレッシュ。 お茶を飲みながらのんびり過ごす時間が、心に余白をつくってくれました。

夜ごはんと朝ごはん、どちらもご褒美のような時間
夜ごはんは20時から、 翌朝の朝ごはんは9時にお願いしました。
いつもより少し遅めに設定しただけで、 ゆるやかに流れる夜と朝が生まれて、 その時間さえも愛おしく感じられた気がします。
個室での食事というのもまたよくて、 まわりを気にせず、自分のペースで食事に集中できる。 こういうところも旅先選びでは大きなポイントです。
6月からは夏メニューになっていて、 ひと皿ごとに季節の工夫が感じられて心がはずみました。
夜のメインは、スパイスの香りが食欲をそそるスープカレー! 途中でエスニックな七味を加えて、味の変化を楽しみながらいただきました。
朝ごはんは野菜たっぷりで、 寒天をかけて食べるスタイルも新鮮で、 食感の変化が楽しくてあっという間に完食。
食事の写真を撮るセンスが無さすぎて、私が撮ったものをSNS等で載せる方がマイナスになる(どんだけ自信が無いんだ 笑)気持ちから写真なしですが悪しからず(この時代に写真下手とかセンスないとか致命的)
ロビーの空気感が、とてもよかった
この宿で特に好きだなと思ったのがロビーの空間。 ゆったりとしたソファ、豊富な蔵書、そしてそれぞれの席に合った景色や居心地。
自分の気分に合わせて座る場所を選べるのがとてもよくて、 「今日はここで過ごそうかな」と思える場所がちゃんとある。
そして何より、“何時間でもいられる”という安心感。 これが連泊したくなる理由のひとつだと思います。
1日だけじゃ足りない。 もっと、ぼーっとしたり、本を読んだりしたい。
そんなふうに思わせてくれる空間でした。
まとめ
蓼科親湯——一度行くと、また帰りたくなるような魅力にあふれた宿でした。
今度は、雪の降る静かな冬に。 こもるつもりで、じっくり時間を味わいに行きたいなと思っています。